【3月23日 東方新報】長年、東京と中国・上海の間を行き来して仕事をしてきた中国人の趙学州さん(仮名)は、仕事の関係で15日に日本航空(JAL)JL085便に搭乗し、羽田空港(Haneda Airport)から上海浦東国際空港(Shanghai Pudong International Airport)へ向かった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、趙さんは出発してから自宅隔離に至るまで、以下の手続きが取られたと話した。

■空港での手続き

 上海に着くと、乗客は機内で検疫官による検査を待つよう求められた。検疫官は「真実の通り健康申告書に記入すること。虚偽の申告は法的責任を負わねばならず、重大な虚偽については刑事責任を追及する」「症状がある場合、上海で治療を受けなければならない。上海は中国で医療条件が最も良いところ」と機内で説明。その後、特に機内での検査は行われず、QRコードのスキャンをし、インターネット上で行政サービスや医療サービスに用いられるアプリ「随身辦(Suishenban)」の登録を行い、関連情報をインプットしただけだった。

 機体から降りて送迎バスに乗るまで、以下の手続きが行われ、1時間弱で完了した。

・検疫官による「健康申告カード」記入情報の全項目確認。検疫官の質問に1項目ずつ回答し、「入国場所での新型コロナウイルス肺炎の流行学調査表」を作成し提出。

・入国審査。4つの窓口を開放。セルフの自動機は使えなかった。

・入国審査場から出てくると、荷物はすでに運ばれており、税関検査では通常の荷物検査は行われず。

・税関検査を完了後、行き先の確認。ここで、上海と外地を分流。専門の接待エリアで対応。専用送迎バスに乗るか自家用車に乗るかを選択し、居住地の詳細な住所の確認と体温検査、ここでパスポートをいったん当局に預けることを求められる。

 全ての検疫手続きを終了後、趙さんは浦東空港の指定場所から市内の長寧区(Changning)行きのバスに乗った。淞虹路(Songhonog Road)にあるホテルに到着すると、全ての乗客は降ろされ、さらに各居住区行きのバスに乗り換えた。この時、個人情報登記表に記入し提出すると、預けていたパスポートが返却された。