【3月10日 AFP】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて非常事態宣言を出した米ニューヨーク州は9日、同州オリジナルブランドの手指用アルコール消毒液の製造に乗り出したと発表した。製造は受刑者が担当するという。

 ニューヨーク州のアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)知事によると、在庫不足に対応するため、すでにせっけんの製造を手掛ける受刑者たちが週に10万ガロン(約38万リットル)の消毒液「NYS クリーン(NYS Clean)」を製造するという。

 クオモ知事は、記者会見でカーテンの後ろから消毒液が披露されると、「上質の商品だ」「とても良いフローラルブーケの香りがする」と話し、両手に取ってこすり合わせてみせた。

 消毒液はアルコールを75%含んでおり、政府機関や学校、公共交通機関、刑務所などに無料で配布されるという。

 消毒液の製造は、政府が行う受刑者就労支援プログラム「コークラフト(Corcraft)」の一環として行われる。受刑者たちはこのプログラムで、清掃用品や寝具、衣類など数十種類の製品を作っている。

 消毒液の生産コストは1ガロン当たり6ドル(約600円)で、一般販売の予定はない。(c)AFP