伊北部、各地で閑古鳥 新型ウイルスによる移動制限で
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【3月9日 AFP】イタリア北部では8日、新型コロナウイルスの流行を受けて新たに移動制限措置が設けられ、人口の4分の1に当たる約1500万人が影響を受けた。太陽の光に照らされたミラノ(Milan)の広場は閑散とし、ベネチア(Venice)のゴンドラは空っぽの状態となっている。
伊政府は新型ウイルス対策で、北部ロンバルディア(Lombardy)州や他4州の14県の移動を制限。住民のなかには荷造りをして脱出した者もいたが、多くは封鎖措置に動じず北部にとどまった。
イタリアは8日、新型コロナウイルスによる死者が366人になったと発表。それまでの133人から急増し、感染者数で韓国を抜いて世界で2番目となった。
伊内務省によると、移動制限を破った人は最低3か月の禁錮刑、もしくは206ユーロ(約2万4000円)の罰金の支払いが命じられる可能性がある。緊急の仕事や家族の事情など、先延ばしにできない重大な事情がある人のみ、移動の許可が認められる。
ベネチアではクルーズ船の入港が禁止され、ベネチア市民のみが船からの下船が許可される。
また、アリタリア航空(Alitalia)はミラノ・マルペンサ空港(Malpensa Airport)発着の国内・国際便の運航を中止し、同市のリナーテ空港(Linate Airport)発の国内便のみを運航すると発表した。
一方でオーストリア、スイス、スロベニアとの国境は現在も開かれている。(c)AFP/Miguel Medina with Ella Ide in Rome