【2月2日 AFP】新型コロナウイルス感染の症状が出ていないかどうかを確認するため、1日2回検温し、看護師にチェックしてもらう。それ以外の主な心配事は、携帯電話の充電や洗濯をどうするかだ。

 中国からフランスに帰国した179人――ほとんどはフランス人とその中国人配偶者――は1日、フランス南東部のリゾート地で隔離生活を開始した。今後2週間をそこで過ごすことになる。

 隔離施設となったのは、地中海に面した港町マルセイユ(Marseille)から約30キロの距離にあるカリールルエ(Carry-le-Rouet)の村外れの海辺にある保養施設。隔離対象者は、マスクさえしていればそこで自由に過ごすことができる。

 隔離生活最初の朝を迎えた1日、早起きして日の出を楽しむ人もいれば、温暖な気候の屋外で座って読書したり、施設内を見て回ったりする人たちもいた。

 この施設に来ている赤十字(Red Cross)の幹部マルク・ジルトマン(Marc Ziltman)氏は、「使われていない兵舎を使えば簡単だった」と言う。だがフランス当局は隔離対象者をできる限り快適に過ごさせることを選択した。

 ティーンエージャーにはバレーボールとコート、幼児には図工教室、大人にはコーヒーを飲みながらくつろぐスペースが用意され、病院や診療所というよりもリゾートといった様相だ。

 これまでのところ、この施設で新型コロナウイルスに感染している兆候を示した人は一人もいない。