【解説】ブレグジット後に変わること
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【1月31日 AFP】グリニッジ標準時(GMT)1月31日午後11時(日本時間2月1日午前8時)、英国が欧州連合(EU)から離脱(ブレグジット、Brexit)する。2016年6月23日の国民投票から1317日後に実現するブレグジットによって、2月1日から何が変わるのだろうか。
当初、あまり変化はない。11か月間の移行期間が終了する今年末までは、ほぼこれまで通りの状態が続く。その間に英政府とEUは、今後の関係を形作る新たな取り決めの交渉をすることになる。
だが、若干の変化もある。以下にまとめた。
■後戻りはできない
英国はもう後戻りはできない。EUは設立以来初となる離脱によって、EU全体の面積の5.5%を占め、最も裕福な国の一つである人口6600万人の英国を失うことになる。これによりEUの人口は約4億4600万人に減少する。
万が一、英国がEUに戻りたいと希望した場合、非加盟国に求められる通常の加盟手続きを踏むことになる。
■EU組織内での変化
ベルギー・ブリュッセルの欧州議会(European Parliament)に掲げられた英国旗の降納は、英国がEUから離脱し「第三国」になるという具体的な変化の象徴となる。
また、英国の欧州議会議員はいなくなる。昨年5月の欧州議会選挙で選ばれた英議員73人は辞職する。うち46議席は新たな加盟国のために確保され、残り27議席はこれまで配分が少なかった国に割り当てられる。
英国は欧州委員会(European Commission)の幹部職員1人を指名する権利を失うが、英政府は昨年指名権を行使しておらず、すでに空席となっている。
ドイツに次ぐEU最大の純拠出国である英国は、移行期間中は拠出金の支払いを続ける。