【1月24日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は24日、女子シングルス3回戦が行われ、元世界ランク1位のキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)は5-7、6-3、5-7でチュニジアのオンス・ジャバー(Ons Jabeur)に敗れ、涙を浮かべながらその輝かしいキャリアに終わりを告げた。

 昨年12月に今大会限りでの現役引退を表明していた29歳のウォズニアッキは、四大大会(グランドスラム)で唯一の優勝を記録した2018年の全豪オープンを含め、シングルスで通算30個のタイトルを獲得し、競技生活に幕を下ろした。

 ノーシードとして今大会に臨んでいたウォズニアッキは試合後、涙をこらえつつ「最後の試合にふさわしくフルセットを戦い、全力を尽くし、フォアハンドのミスでキャリアを終えた。これはすべて、競技人生を通じてやってきたこと」と冗談も交えながら話すと、「とにかく、こういう終わり方を迎えたということ」とコメントした。

 7歳のときにテニスを始めて2005年にプロへ転向したウォズニアッキは、メルボルンパーク(Melbourne Park)の観客から熱狂的な声援を受けると、ジャバーとも抱擁を交わした。「コート上では信じられないような経験ができた。ファンの素晴らしい声援に、これまでずっと私を指導してくれた父をはじめ、家族からのサポートがあった」

 関節リウマチによる疲労と関節痛を抱えていたウォズニアッキは、テニスをやめる決断をしたのはこの病気とは無関係であり、米プロバスケットボール(NBA)の元選手である夫のデビッド・リー(David Lee)氏との生活をスタートさせたいからだとしている。

 コートでリー氏と抱き合った後、父親のピョートル(Piotr Wozniacki)氏に高々と抱き上げられたウォズニアッキは、「普段の自分は泣かない。素晴らしい思い出をずっと抱いていく。これまで素晴らしい道のりだった」「だけど、次の章とこれから起きることに向き合っていく」と話した。

 現在世界ランク36位のウォズニアッキは、2010年と2011年に世界1位でシーズンを終えた後、グランドスラムで初めてタイトル獲得を果たした2018年に再びトップの座に上り詰めた。(c)AFP