【1月19日 Xinhua News】中国陝西省(Shaanxi)の西安市(Xi'an)と咸陽市(Xianyang)にまたがる西咸(Xixian)新区にある秦漢新城の窯店鎮(Yaodian)鄧家村(Dengjia)南部でこのほど、幅50メートルを超える南北方向の道路遺構が見つかった。その規模から秦・漢代に官道として造られた大通りだと考えられ、秦の都の咸陽城における道路網の構成解明に新たな証拠となるとみられる。

 同省考古研究院の許衛紅(Xu Weihong)研究員によると、鄧家村の古代道路エリアではこれまでにも道路跡、窯跡および灰坑など古代の遺構が広い範囲で見つかっており、秦・漢代の器物が大量に出土しているという。今回発見された道路は、上下2層になっていた。上側の道路は、踏み固められた土の厚さが平均20センチで、中心部が高く東西両側が低い「魚の背」のような形状だった。南北方向のわだち数組も見つかっており、明らかに対になっている2本のわだちの軸間距離は1.35メートルだった。

 また、出土した器物から、上側の道路は前漢後期以降のもので、下側の道路は秦・漢代のものだと判断されると述べた。道路は数回にわたる整備が施されており、繰り返し利用されていたという。

 許氏は、鄧家村で見つかった古代道路は、秦の都だった咸陽城の南・北エリアを結ぶ重要な幹線道路だった可能性があり、さらに前漢の長安城から五陵塬を経てさらに北の地域に延びる主要道路だった可能性もあるとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News