【12月30日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は29日、オーストリア1部リーグのレッドブル・ザルツブルク(Red Bull Salzburg)からアーリング・ブラウト・ハーランド(Erling Braut Haaland)を獲得したことを発表した。契約期間は2024年までで、移籍金は公表されていない。

 19歳のハーランドは、9月の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)のKRCヘンク(KRC Genk)戦で、スペインのレジェンドであるラウル・ゴンザレス(Raul Gonzalez)、そしてイングランド代表の歴代最多得点者ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)に次ぐ史上3番目の若さでのハットトリックを達成。グループリーグでは8得点を挙げ、公式戦22試合で28ゴールを重ねていた。

 こうした活躍が欧州の多数の名門クラブの目に留まり、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)やイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が獲得を目指していると報じられ、ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒ(RB Leipzig)も12月に入って関心を示していた。

 しかし、ノルウェーの逸材の争奪戦を制したのはドルトムントだった。ハーランドは今月、ドルトムント(Dortmund)市内でクラブ関係者と会っているところを目撃されていた。

 ハーランドはドルトムントが常に第1候補だったと明かし、「最初から絶対にこのクラブへ移りたい、この道を歩みたいと感じていた」と話した。公式サイトの動画メッセージで、ハーランドは良い新年をとファンに語りかけ、2020年の抱負については、迷った末「ドイツ語習得」を最優先とした。

 ハーランドは1月3日から始まるスペイン合宿で新しいチームメートと顔を合わせる。チームは冬季中断明けの18日、FCアウクスブルク(FC Augsburg)とのアウェーゲームでリーグ戦を再開させる。

 リーグ4位で前半戦を終えたドルトムントは、スペイン代表のパコ・アルカセル(Paco Alcacer)やドイツ代表でW杯ブラジル大会(2014 World Cup)を制したマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)が今季は安定感を欠く中で、新たな前線の柱を探していた。

 ハンス・ヨアヒム・ヴェツケ(Hans-Joachim Watzke)最高経営責任者(CEO)は「欧州最高峰の各クラブからオファーが殺到していたが、アーリング・ハーランドはBVB(ドルトムント)でのチャレンジを選んでくれた」「野心的で、運動能力が高く、強いフィジカルを持つセンターフォワードには期待しかない。19歳のアーリングは、素晴らしいキャリアを期待されるその出発点に立っている」と話した。(c)AFP