【12月14日 AFP】米カリフォルニア州サンフランシスコの北80キロに位置するドレイクスビーチ(Drakes Beach)に今週、冬の嵐によって奇妙な形をした生物「ユムシ」が大量に打ち上げられ、ビーチはユムシで覆われた。

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 体長25センチほどのユムシは、韓国では媚薬(びやく)効果のある珍味とされており、その形や色から「ペニスフィッシュ」とも呼ばれる。ユムシはその見た目とは裏腹に、海辺や沼地にU字形の巣穴を巧みに掘り、餌を捕まえる。

 生物学者のイバン・パー(Ivan Parr)氏は、ウェブサイト「ベイネイチャー(Bay Nature)」に今週掲載されたコラムで、「ユムシの形態には説明すべき点がいくつかある」とした上で、「地中で生息するのに完璧な形だ」と説明している。

 パー氏によると、ユムシはその化石から少なくとも3億年前から生息していることが分かっている。「カワウソ、ヒラメ、サメ、エイ、カモメ、そして人間によって捕食される」とパー氏。ユムシは刺し身にしたり、揚げたり焼いたりして食される。

 ドレイクスビーチは、世界周航中の1579年にここに上陸したと考えられている英国の海賊、海軍軍人のフランシス・ドレーク(Francis Drake)にちなんで名付けられた。(c)AFP