【12月10日 AFP】スペインの裁判所は9日、2011年に行われたスペイン1部リーグのレバンテ(Levante)対レアル・サラゴサ(Real Zaragoza)戦で八百長に関与したとして起訴されていた40人以上に無罪を言い渡した。

 裁判官は、証拠不十分を理由に八百長が行われたとする事実を否定し、不正に関わったとされていた選手36人を含む40人以上を無罪とした。

 公判は9月に始まり、起訴された中には当時サラゴサに所属していたパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のアンデル・エレーラ(Ander Herrera)やメキシコ人指導者のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)などでプレーしたガビ(Gabi)らもいた。

 最終節となったこの試合に2-1で勝利したサラゴサは2部降格を免れたが、選手やコーチに不正な金銭の支払いがあったとして、検察が捜査に乗り出した。

 スペインの検察当局は、サラゴサが選手やコーチングスタッフの口座に総額96万5000ユーロ(約1億1600万円)を振り込み、レバンテの選手を買収するよう仕向けたのではないかと疑っていた。

 裁判では、サラゴサの元会長であるアガピト・イグレシアス(Agapito Iglesias)氏と、同クラブの財務部長を務めていたハビエル・ポルケラ(Javier Porquera)氏だけは詐欺罪で有罪判決を受けた。

 2人には禁錮15月が言い渡されたが、一般的にスペインでは凶悪犯罪でない場合、初犯であれば禁錮2年以内の刑には執行猶予がつくため、収監は免れる可能性が高い。(c)AFP