【12月17日 AFP】スペイン1部リーグの試合における八百長疑惑で、41人が告発されている件で、渦中の選手の1人であるマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のアンデル・エレーラ(Ander Herrera)が16日、やましいことは「一切ない」と宣言した。

 八百長が疑われているのは、2011年5月に行われたスペイン1部リーグのレバンテ(Levante)対レアル・サラゴサ(Real Zaragoza)の試合。降格を避けるために勝利が絶対条件だったサラゴサは、所属選手18人が、レバンテの選手に数十万ユーロを現金で渡したとされており、エレーラもその一人に名前が挙がっている。

 疑惑の試合に出場したエレーラは、その後アスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に移籍し、そして2014年6月に移籍金2880万ポンドでユナイテッドに加入した。

 現在25歳のエレーラは、自身のフェイスブック(Facebook)に「僕が12歳から22歳までプレーさせてもらったレアル・サラゴサ絡みの法的手続きについて、証言を求められる可能性のある人物として41人の名前が挙がっており、僕もそのなかに含まれています」と投稿した。

「ですが僕は、試合結果を操作するような何かをしたことはこれまで一度もありませんし、これからもするつもりはありません」

「もし仮に審問での証言を求められれば、喜んで出廷するし、やましいことは一切ありません。僕はサッカーを愛しているし、ピッチの内外を問わず、フェアプレーを信奉しています」

 スペインの州検察によれば、サラゴサは合計96万5000ユーロを同クラブの監督やスタッフ、選手の銀行口座に送金し、その金銭が最終的に「賄賂」としてレバンテの選手に渡ったという。

 検察側はサラゴサのクラブ幹部、監督、主将らが「残りの選手の同意の下、八百長を行うことで合意した」と主張している。

 サラゴサは、当時主将を務めていたガビ(Gabi)が2得点を決め、レバンテに2-1で勝利した。レバンテは、試合前の時点で残留を確定させていた。

 スペインのスポーツ紙「マルカ(Marca)」は、有罪となった場合、最大4年の禁錮刑が科されると報じている。

 今回、捜査対象として名前が挙がったなかには、当時のサラゴサ監督で、現日本代表指揮官のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督、当時はレバンテでプレーし、現在はイングランド・プレミアリーグのスウォンジー・シティ(Swansea City)に所属するジェフェルソン・モンテーロ(Jefferson Montero)らが含まれている。

 モンテーロの八百長の関与について、スウォンジーの広報担当者は「その件について、今のところ誰からも連絡は受けていない」とコメントした。(c)AFP