【11月8日 AFP】チリでの開催が中止となったアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議をめぐり、マレーシアのサイフディン・アブドラ(Saifuddin Abdullah)外相は7日、米国から自国での開催を提案されたものの、「良い考えではない」と伝えたことを明らかにした。

 APEC首脳会議はチリで11月16~17日に開催予定だったものの、同国のセバスティアン・ピニェラ(Sebastian Pinera)大統領は、抗議デモによる混乱が続く国内情勢を理由に開催を断念していた。

 サイフディン外相は、タイの首都バンコクで先週開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の会期中、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官から電話を受け、「チリが今年11月にAPECを開催することができないということなので(中略)米国は来年1月のどこかで、米国でAPECを開催することを考えている」と伝えられたと説明。サイフディン外相はバンコクを訪れていた米代表団に対し、「われわれは、それが良い考えだとは思わない」と伝えたという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はASEAN首脳会議を欠席し、代わりに米代表としてロバート・オブライエン(Robert O'Brien)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)とウィルバー・ロス(Wilbur Ross)商務長官を派遣。だがASEAN各国首脳の大半は米代表団との協議に応じず、格下の高官に代理を務めさせていた。(c)AFP