【10月1日 AFP】陰謀論、反逆容疑での民主党議員の逮捕呼び掛け、内戦に関する不穏な警告──。弾劾の危機にさらされているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、ツイッター(Twitter)での攻勢を新たな次元に強めている。

 トランプ氏は、民主党が過半数を握る下院が開始した大統領の職権乱用疑惑に対する調査を、あらゆる方面から激しく批判。9月30日には「この国の歴史で最大の魔女狩りだ」と投稿した。トランプ氏はさらに、弾劾調査を率いる下院情報特別委員会のアダム・シフ(Adam Schiff)委員長(民主党)を反逆容疑で逮捕するべきとの考えまでほのめかした。

 トランプ氏は、7月25日に行ったウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との電話会談で、2020年大統領選で自身の対立候補として有力視される民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領を調査するよう圧力をかけたとされる。下院での弾劾調査は、この電話会談に関する内部告発がきっかけで開始された。

 シフ氏は議会で先週開かれた公聴会の冒頭で、トランプ氏がゼレンスキー大統領に対して犯罪組織のリーダーのように話す架空の会話を「再現」していた。トランプ氏はこれについて「私が電話で言ったこととは全く無関係だ」と訴え、「反逆容疑で逮捕?」と書き込んだ。

 さらに、FOXニュース(Fox News)に出演したバプテスト派牧師ロバート・ジェフレス(Robert Jeffress)氏のコメントを引用し、大統領が弾劾されれば「内戦」が起きると警告し、物議を醸した。

 トランプ氏はまた、過去に浮上していたさまざまな陰謀論にも言及。2016年の大統領選挙中に起きた民主党のサーバーに対するハッカー攻撃と電子メール窃盗について、ロシアでなくウクライナから行われたものだったなどと訴えた。(c)AFP/Jerome CARTILLIER