香港空港で混乱続く 記者に暴行、警察は催涙スプレー使用
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【8月14日 AFP】香港の空港は13日、民主派デモにより2日連続の混乱に陥った。空港ではデモ隊の座り込みにより数百便が欠航したほか、警察が催涙スプレーを噴射したり、中国本土の記者が暴行を受けたりする場面もあった。
香港の林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官はデモ隊が「二度と戻れない道」を進んでいると批判したが、デモ隊側はこの警告を無視。またドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は米情報機関からの情報として、中国軍が香港との境界に向けて移動しているとの報告を受けたと述べ、冷静になるよう呼び掛けた。
空港では、トレードマークの黒いTシャツを着た数千人のデモ隊が手荷物カートでバリケードを築き、旅客の保安検査場通過を妨害した。空港は13日午後、すべてのチェックイン業務を停止。自分たちを通すよう訴える旅客とデモ隊が小競り合いを起こす場面もあった。
また、潜入者の疑いをかけられた男性2人が群衆に取り押さえられるという自警行為も発生。香港では最近、警察官が容疑者を逮捕するため活動家になりすましていたことがあり、潜入者についての不安が広がっていた。
1人目の男性は約2時間にわたって拘束された末、救急車で搬送された。機動隊は出発ロビーを離れる救急車を護衛した際、デモ隊を押し戻すために一時ながらも催涙スプレーや警棒を使用した。
その直後、今度は黄色い記者用ベストを着ていた2人目の男性が、少人数のグループからスパイの疑いを掛けられ、取り囲まれて結束バンドで拘束された上で殴打された。
香港の抗議行動を厳しく批判してきた中国国営紙・環球時報(Global Times)の胡錫進(Hu Xijin)編集長はツイッター(Twitter)への投稿で、この男性が同紙の記者だと認めた。男性はその後、デモ隊とボランティアの医療従事者らによって搬送され、救急車でその場を離れた。(c)AFP/Catherine LAI, India BOURKE