【8月4日 AFP】(更新、写真追加)米テキサス州エルパソ(El Paso)で3日、自動小銃を持った男がショッピングモールにある米小売り大手ウォルマート(Walmart)の店舗などで買い物客に向けて発砲した。同州のグレッグ・アボット(Greg Abbott)知事は、この事件で20人が死亡したと発表した。エルパソ警察によると、死亡者の他に26人が負傷した。

 米メディアは、テキサス州への「ヒスパニックの侵略」に反対する記述がある「マニフェスト」がインターネットに投稿されているのが見つかったと報じ、容疑者との関連を取り沙汰している。

 エルパソ警察は、憎悪犯罪(ヘイトクライム)だった可能性も視野に捜査していると明らかにした。エルパソはメキシコ国境に近く、米国勢調査によると人口68万人で、その83%がヒスパニック系だ。

 テキサス州当局の発表に先立ち、現地のテレビは15~20人が死亡し、数十人が負傷したと伝えていた。

 テキサス州のケン・パクストン(Ken Paxton)司法長官はCBSニュース(CBS News)に対し、この銃撃で「15~20人が死亡した」と語っていた。

 一方、NBCニュース(NBC News)は、法執行機関関係者の話として、19人が死亡、40人が負傷したと伝えた。ABCニュース(ABC News)は、法執行機関の情報として、少なくとも18人が死亡、数十人が負傷したと伝えていた。

 各種報道によると、負傷して病院で治療を受けている人の年齢は2~82歳だと伝えられている。

 一時、3人が拘束されたという情報もあったが、エルパソ警察は、20代の白人の男1人を容疑者として拘束したと明らかにし、この男単独の犯行だったとの見方を示した。防犯カメラが捉えた画像によると、男はAK47(カラシニコフ自動小銃)のようなものを持っていた。

 米メディアは、拘束されたのはダラス(Dallas)郊外在住のパトリック・クルシアス(Patrick Crusius)容疑者(21)だと報じている。

 テキサス州知事から報告を受けたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は、ツイッター(Twitter)に「報告(の内容)は非常に悪い。多くの人が殺された」と書き込んだ。

 この1週間米国では銃犯罪が相次いでいた。先月28日にはカリフォルニア州で開かれていたニンニクに関する催し「ギルロイ・ガーリック・フェスティバル(Gilroy Garlic Festival)」の会場で19歳の男が銃を乱射し、子ども2人を含む3人が死亡した。

 先月30日にもミシシッピ州のウォルマートの店舗で2人が死亡、警察官1人が負傷する銃犯罪が起きていた。(c)AFP/Joel Angel Juarez