タイ南部でまたジュゴンの赤ちゃん保護、王女が「ハンサムな海の王子」と命名
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【7月7日 AFP】タイの海洋沿岸資源局(DMCR)は6日、母親とはぐれ同国南部の浜辺で今月1日に保護されたジュゴンの赤ちゃんが、タイ王室のシリワンナワリー・ナリラタナ王女(Princess Sirivannavari Nariratana)から「ハンサムな海の王子」を意味する「ジャミル(Jamil)」と名付けられたと発表した。
タイでは5月に浜辺で保護された生後6か月のジュゴンの赤ちゃんが「マリアム(Mariam)」と名付けられて人気を集め、ジュゴンへの関心が高まっていた。
タイ南部の海域には絶滅危惧種に分類されているジュゴンが約250頭生息しており、マリアムは海洋保全への関心を呼び起こす契機にもなった。
ジャミルは背中に擦り傷があり、現在はプーケット海洋生物学センター(Phuket Marine Biological Centre)でリハビリテーションを行っている。
DMCRによると、「ジャミル」とは最南部の幾つかの県に住むマレー系イスラム教徒が話しているヤウィ語で「ハンサムな海の王子」を意味する。
ファッションデザイナーの顔も持つシリワンナワリー王女は、マリアムとジャミルの2頭のいずれも支援する方針。また、絶滅の危機にひんしている希少な海洋生物を保護するため、国内の海やサンゴ礁の保全に取り組む実務チームを設置したという。
マリアムは救出されて以来、係員に抱きかかえられたり、餌付けされたり、泳いだりしている様子を撮影した画像や動画がソーシャルメディアで大きな注目を集めている。DMCRは保護されているマリアムの様子をライブストリーミング配信する予定だ。(c)AFP