【6月11日 AFP】サッカー欧州選手権(UEFA Euro 2020)予選は10日、各地で行われ、グループFではスペインがセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)とアルバロ・モラタ(Alvaro Morata)のPKなどでスウェーデンに3-0で勝利した。

 ホームのサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)でスウェーデンの粘り強い守備を前になかなかゴールが奪えなかったスペインだったが、セバスティアン・ラーション(Sebastian Larsson)のハンドでPKを獲得すると、これをラモスが決め64分にようやく先制する。

 スペインはその後、モラタが自身で獲得したPKを決めると、2分後にはミケル・オヤルサバル(Mikel Oyarzabal)がカーブのかかったシュートで3点目をマーク。終盤に立て続けに2ゴールを奪ったことで、あたかもスペインが快勝したかのようなスコアになった。

 予選での成績を4戦4勝としたスペインはグループFの首位をキープし、2位スウェーデンに5ポイント差をつけた。

 たとえこれまでの3連勝がノルウェーやマルタ、フェロー諸島から挙げたものだとしても、他のチームとの間で勝ち点差がこれだけついているというのは、スペインがUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)での思わしくないパフォーマンスから印象的な復調を見せていることの証しだ。

 3月に行われたマルタ戦以降、家庭の事情でスペインの試合を指揮していないルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は、この日のスウェーデン戦でもベンチに入らず、アシスタントコーチを務めるロベルト・モレノ(Robert Moreno)氏が指揮官を代行した。

 モレノ氏は「チームはまだあらゆる点で成長できる」「われわれは完璧を求めている」とコメントした。

 モレノ氏は試合前日、エンリケ監督と定期的に連絡を取り続けていると明かしており、ラモスもこうした状況が選手に影響を与えることはないと主張した。

 4-1で勝利した7日のフェロー諸島戦から8人を入れ替えたスペインは、多くの選手にアピールのチャンスが与えられており、これで直近4試合で先発に名を連ねたのは24人になった。

 中盤ではダニエル・パレホ(Daniel Parejo)とファビアン・ルイス(Fabian Ruiz)が印象的なプレーを見せたが、マルコ・アセンシオ(Marco Asensio)とイスコ(Isco Alarcon)はアタッキングサードでまたも輝きを失い、センターフォワードに入ったロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)はモラタにその座を譲ることを強いられた。

 GKのケパ・アリサバラガ(Kepa Arrizabalaga)は、ゴールを脅かされる場面がほとんどなかったが、3試合連続の先発起用は、同選手ダビド・デ・ヘア(David de Gea)の代わりであるだけでなく、これでチームの正GKになったということを示唆している。

 モレノ氏は「スペインでは、あまり海外のリーグは見られていないと思う」「今季終盤のケパのプレーを見れば、われわれの采配に誰も驚かないはずだ」と語った。(c)AFP/Thomas ALLNUTT