【5月15日 AFP】第77回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)が14日、フランス・カンヌ(Cannes)で開幕した。オープニングでは、米国人俳優のメリル・ストリープ(Meryl Streep)に名誉パルムドール(Palme d'or d'honneur)が授与された。

 ストリープのカンヌ映画祭への出席は、1989年に『A Cry in the Dark(原題)』で主演女優賞を受賞して以来35年ぶり。

「あなたは女性に対する見方を変えた」と、涙ぐみながらたたえるフランス人俳優ジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)から賞を受け取ったストリープは、「(前回カンヌ映画祭を訪れた)当時は既に3児の母だった。40歳目前で自分のキャリアは終わったと思っていた。あの時(の受賞)は思ってもみなかった」と振り返った。

 日本のアニメーション制作会社スタジオジブリ(Studio Ghibli)も名誉パルムドールを授与されることになっている。団体への授与は今回が初めてとなる。

 最高賞「パルムドール(Palme d'Or)」を競うコンペティション部門には、22作品が出品されている。

 最も注目されているのは、フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola)監督が数十年かけて制作した『メガロポリス(Megalopolis、原題)』だ。

 審査員長を務める『バービー(Barbie)』のグレタ・ガーウィグ(Greta Gerwig)監督は、自らの役割について「光栄だ」と語り、「映画は神聖なもの。この恐れ多い場所でこれから10日間を過ごせるなんて信じられない」と感極まった様子で語った。

 コンペティション部門以外では、ジョージ・ミラー(George Miller)監督の『マッドマックス:フュリオサ(Furiosa)』がワールドプレミア上映される。

 閉幕は25日。(c)AFP/Andrew Marszal