中国サッカー代表監督に復帰したリッピ、「まずはW杯アジア予選」
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【6月9日 東方新報】アジア・サッカー連盟(AFC)は4日、パリで臨時総会を開き、2023年の第18回アジアカップ(AFC Asian Cup)を中国で開催することを正式に発表した。また、中国の監督に復帰したマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)氏が率いる男子サッカー代表の合同練習も同日行われ、雨が降る中、広州(Guangzhou)天河スポーツセンターに新チームメンバーが集結した。
退任からわずか4か月での復帰。何がリッピをそうさせたのか。
「中国の監督として再び復帰したのは、まず中国サッカーに対する愛によるものだ。そして、中国のサッカーファンの信頼に応えなければならないと思ったからだ。自信はあるし、全力で新チームを作り上げていきたい」とリッピは話す。
■帰化選手の李可、初めて代表に選出
リッピが中国サッカー協会と交わした契約期間は、23年のアジアカップまで。目標は22年のW杯(2022 World Cup)出場と、23年アジアカップの4強入りだと言われている。
中国が23年のアジアカップ開催を獲得したことについて、リッピは「アジアカップはまだ先なので今から考える必要はない。当面の目標は、W杯アジア予選2次リーグの40チームにまず入ることだ」ときっぱりと言う。
新チームにおける最大の変化は、李可(Ke Li)が帰化選手として初めて、ナショナルチームに選出されたことだ。これについてリッピは、「帰化選手の能力は、チームに大きな力を与えるだろう。私が監督に復帰した理由の一つでもある」と話す。しかし、一部メディアで噂される李可以外の帰化選手の選出に関して問われると、「中国サッカー協会と国家スポーツ総局に聞いてくれ!」とコメントを控えた。
帰化選手としてチーム練習に参加する李可に、注目が集まっている。心身とも状態は良いようだ。李可の中国語レベルはまだチームメートと交流できるほどではなく、普段は英語と、クラブチームの同僚を介してコミュニケーションを取っている。しかし、李可の明るい性格は魅力的で、代表のチームメートの誰もがチームに溶け込んでくれると信じている。
また、今回の中国チームの全体の年齢も若返った。多くのベテラン選手は選出されず、1990年代生まれの「90後」選手が全体の3分の2以上を占める。
「若い選手が早くチームになじんで、大会での実践経験を積んでほしい。特にフォワードポジションは、現在の国内リーグにおいて90%を外国人選手に依存しているので、若い中国人フォワードができるだけ早く成長してくれることを願っている」とリッピは言う。
「監督就任が初めてだった時も今回も、私の中国チームに対する情熱は同じだ。明日には何が起こるのかなんて、誰もわからない。まあ、見ててくれ」。最後にリッピは言った。(c)東方新報/AFPBB News