【5月29日 AFP】交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)とツイッター(Twitter)は28日、イランを拠点に世論を操作する目的で使われていたアカウントを一斉に削除したと発表した。ジャーナリストや政治家などになりすましていたアカウントもあったという。

 フェイスブックは51のアカウント、36のページ、7グループを削除。傘下のインスタグラム(Instagram)でも3アカウントも削除したという。ツイッターはAFPに対し、イランで作成された2800の偽アカウントを5月初めに削除したと語った。

 米サイバーセキュリティー会社ファイア・アイ(FireEye)は、所有者を偽ったこれらの英語アカウントのネットワークは、明らかにイランの政治的利益を増進するために組織化されていたとしている。

 同社によると、これらのアカウントが掲げる政治的立場はさまざまで、リベラル・保守の両方があった。2018年米中間選挙の共和党候補といった実在の米国人になりすましたものもあった。

 米国やイスラエルメディアの情報を発信したり、特定の話題について取材するように記者に働き掛けたり、米国や英国での政治に関するインタビューを仕組んだりしていたという。

 フェイスブック上のこうした偽アカウントは、著名人、米国における州の分離独立運動、イスラム、中東におけるサウジアラビアの影響、米・英の政治などについて、英語かアラビア語で投稿していた。(c)AFP