【5月16日 AFP】大火災で損壊したフランス・パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)の再建費用として寄付の申し出があった約10億ユーロ(約1230億円)について、カトリック教会パリ大司教区のミシェル・オペティ(Michel Aupetit)大司教は15日、大半がまだ受け取れる段階には至っていないことを明らかにした。

「寄付金の大半は、まだ実現に至っていない」とオペティ大司教は声明で述べている。

 ノートルダム再建費用の公式寄付窓口を担う4団体の一つ「文化遺産財団(La Fondation du Patrimoine)」は先週末、これまでに総額9億ユーロ(約1100億円)が集まったと発表。同財団だけで寄付金額が2億1800万ユーロ(約270億円)に上ったとして、受け付けの停止を表明していた。

 オペティ大司教の声明によると、パリ大司教が管轄する寄付窓口「ノートルダム財団(Notre-Dame Foundation)」には、1350万ユーロ(約17億円)が集まったという。

 一方、フランク・リーステール(Franck Riester)仏文化相は13日、「多すぎる寄付金が集まったと考えるのは時期尚早だ」と述べている。(c)AFP