■成功者は2%

「ディオール(Dior)」や「イッセイ ミヤケ(Issey Miyake)」「バルマン(Balmain)」「オフホワイト(Off-White)」といったブランドのショーにも出演している、24歳のある米国人モデルは、借金の影響が私生活にまで及んでいることを明かした。

 彼女は、ある「プロフェッショナルな決断」をしたと話す。それは「自らをサポートしてくれるお金持ちの男性としかデートをしない」というものだ。しかし、これに関しては「自分の中のフェミニストとしての面では、居心地の悪い思いをしている」という。

「モデル・ロー」のオジガノバさんは、質問をすれば面倒な人物だとすぐにレッテルを貼られるモデル業界において、自分たちのグループの存在が、声を上げることへの恐怖を「打ち破る」ための助けとなることを願っている。「みんな、モデルは大金を稼いでいると思っているけれど、それは真実ではない。成功しているのはおそらく2%程度にすぎない」

 米国のキャスティング・ディレクター、ジェームズ・スカリー(James Scully)氏は昨年、集団オーディションでのモデルの待たせ方などについて業界内部から批判の声を上げた。大手高級ブランドにとって、モデルたちの扱い方は頭の痛い問題となっている。

 スカリー氏の告発以降、傘下に有名ブランドをいくつも擁する「LVMH」や「ケリング(Kering)」は、モデルに対する虐待的な扱いと闘う憲章作りのための運動に参加している。(c)AFP/Fiachra Gibbons and Olga Nedbaeva