【12月22日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)、ニューオーリンズ・ペリカンズ(New Orleans Pelicans)のアルビン・ジェントリー(Alvin Gentry)ヘッドコーチ(HC)は21日、チームのスター選手であるアンソニー・デイビス(Anthony Davis)をトレードする気はないと明言し、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のスーパースターであるレブロン・ジェームズ(LeBron James)のこの件に関するコメントに不快感を表した。

 米ロサンゼルスのステープルズ・センター(Staples Center)で行われた同日のレイカーズ戦を前に、ジェントリーHCは午前中の練習で報道陣に対して、「われわれはデイビスをトレードしない」と述べた。さらに、デイビスと一緒にプレーできれば「最高だ」と話したジェームズの発言は、所属チームとの契約を残す選手と他球団が交渉を行うタンパリングであると指摘した。

「あれはタンパリングだ。選手が話しているからといって、なぜタンパリングに当たらない?」「契約が残っている選手について話をするなら、それはタンパリングだと思った。しかし、それは私だけの考えだ。私はリーグに31年間ほどいるだけで、何を知っているだろうか?」

 ジェントリーHCの怒りは試合前に両チームの緊張感を高める可能性があったものの、ジェームズとデイビスはいずれも不調であることから、試合への出場ははっきりしていなかった。

 ジェームズの発言に関して、デイビス本人は米スポーツ専門チャンネルESPNに対して、評価は有り難いとしながらも今はペリカンズの再建に集中していると強調。ペリカンズとの契約が2シーズン以上残っている25歳のビッグマンは、「スケールの大きい選手から、一緒にプレーしたいと聞かされたのはうれしい。だけど、自分の仕事はチームを立て直すこと。チームが負け越しているとすれば、それは仕事をしていないということだ」とコメントした。

 デイビスの高い才能に関して、公に発言している選手はジェームズだけではない。NBA.comは先日、ミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)のヤニス・アデトクンポ(Giannis Antetokounmpo)が、ペリカンズ戦に勝利した19日の試合後に軽い口調で、「バックスへ来てくれ」とデイビスに促していたと報じた。21日のESPNの報道では、NBAがタンパリングの規制強化に積極的でないとして、匿名のゼネラルマネジャー(GM)数人が「怒りをあらわにしていた」と伝えられた。(c)AFP