【10月2日 AFP】全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2018)の男子シングルスを制して本来の調子を取り戻したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、世界ランキング1位への返り咲きを目指し、故郷であるセルビアのベオグラードに戻って調整している。

 昨年は6か月にわたり大会を欠場し、今年2月には肘の手術を受けたジョコビッチはウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)以降、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2018)でステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)にまさかの黒星を喫した以外に負けを経験していない。

 全米オープンでピート・サンプラス(Pete Sampras)氏に並ぶ14度目の四大大会(グランドスラム)優勝を達成したジョコビッチは、残りのシーズンは守らなければならないポイントがないことに加え、王者ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が負傷していることもあり、2011年、2012年、2014年、2015年に続き、世界ランク1位で一年を締めくくるのも現実的となっている。

 次の大会は来週開幕する上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)となっているジョコビッチは、家族が所有するベオグラードのテニスセンターで記者団に対し、「ここで家族と過ごすことを計画していた。今はすべてが整っているから、結果として再びナンバーワン争いに戻ってこられている」と話した。

「ベオグラードの地が私に幸運をもたらしてくれることを願う」「上海に向けて体力を回復し、しっかりとした土台をつくるため、チームと一緒に少し長めにベオグラードに残ることにした」

 王座奪還に対する野心は決して隠さないものの、焦る様子はないジョコビッチは、まず上海マスターズで全力を尽くす構えであり、その後はスイス・インドア(Swiss Indoors Basel 2018)やエルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2018)に出場し、ポイントを稼ぐ可能性がある。

「そうした可能性を開かれたままにしている」と言うジョコビッチは、「しかし、何よりもまずは上海でしっかりとプレーしなければならない」と続けた。

 ジョコビッチの現在の世界ランキングは、ナダルとロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に次ぐ3位となっているが、英ロンドンで行われるATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)に向けた順位では首位ナダルと約1000ポイント差の2位となっている。(c)AFP