【8月26日 AFP】ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)で予想外の優勝を果たし、どん底からの復活を果たした男子テニスのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)について、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、同選手の本領はまだ完全に発揮されていないと語った。

 27日に開幕する全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)へ向けて調整を進めているフェデラーは先週、会場となる米ニューヨークのフラッシング・メドウズ(Flushing Meadows)で「きっと彼にはもっと力があると思う。良いプレーをしていると思うが、彼の真の実力はこんなものではない」と語った。

 今大会に第3シードとして出場するファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)も、右肘の故障から復活したジョコビッチは、最終的に世界ナンバーワンまで返り咲くことができると話し、フェデラーと同様の見解を示している。

「彼のことを信じている」と言うデルポトロは「彼は再び世界最高の地位を勝ち取るために必要なものを全て兼ね備えている」とすると、「彼がもう一度このポジションに戻ってくるために、どのような道のりを歩んできたのかも知っている。けがにいら立っていたし、すべての大会で早くに敗れていた。彼のような選手にとっては普通のことではない」と続けた。

 特にフェデラーは、先日のウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2018)決勝でジョコビッチに敗れ、九つあるマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)全制覇の瞬間を目の当たりにするなど、同選手が復活した姿をまざまざと見せつけられた。

 同じく故障で昨シーズンの四大大会(グランドスラム)最終戦を欠場した元大会覇者のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)やアンディ・マレー(Andy Murray、英国)も帰ってくる中、今回のハードコートタイトル獲得により、ジョコビッチは優勝候補の一角として全米オープンに乗り込む。(c)AFP/Rebecca BRYAN