【7月31日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は30日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の製造を続けている兆候を米情報当局がつかんだと報じた。ここ数週間に撮影された衛星画像に基づく分析だという。

 ワシントン・ポストが情報当局に近い筋の話として伝えたところによると、北朝鮮は米国を射程に収める北朝鮮発のICBMが製造された平壌近郊の山陰洞(サヌムドン、Sanumdong)にある施設で、液体燃料式のICBM少なくとも1~2発の製造を続けているという。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は6月にシンガポールで行った北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長との首脳会談後、「もはや北朝鮮の核の脅威はない」と宣言し、成果を強調していた。

 一方で金委員長は最終的な非核化に言及しているのみで、公式には国内の核・ミサイル施設の稼働を中断する意思は示していない。

 マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は先週開かれた上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮が核分裂性物質の生産を続けていると証言したものの、ミサイル開発の継続には触れていなかった。

 ワシントン・ポストによると、米国家地球空間情報局(National Geospatial-Intelligence AgencyNGA)の画像から山陰洞の施設でICBM「火星15(Hwasong 15)」少なくとも1発が製造中であることがうかがえるという。同紙は米政府関係者の話として「北朝鮮は製造を続けていると理解している、以前と全く同じだ」と伝えている。(c)AFP