【5月7日 AFP】17-18イングランド・プレミアリーグは6日、第37節が行われ、アーセナル(Arsenal)は5-0でバーンリーFC(Burnley FC)に大勝。22年の任期で最後となるホームゲームだったアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は、自身に温かい感謝を贈ったサポーターに向けて「寂しくなる」と別れの言葉を残した。

 指揮官への感謝ムード一色となったこの日、ベンゲル監督は「アーセン・ベンゲルは唯一無二」のチャントが歌われる中、両チームの選手が作る花道を歩いた。成績不振でファンの足が遠のいていたこのところのリーグ戦から一転し、6万人収容のエミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)は「Merci Arsene(ありがとう、アーセン)」と書かれた赤いTシャツを着たファンでいっぱいになった。

 試合後のセレモニーに臨んだベンゲル監督は、ファンへのメッセージとして「これだけ長い間、私を受け入れてくれてありがとう。簡単ではなかったと思うが、何よりも私はみなさんと同じアーセナルファンだ。シンプルな一言で最後を締めくくりたい。寂しくなる。ありがとう。みなさんは私の人生の大切な一部だ」とコメントした。

 ベンゲル監督はアーセナルでプレミアリーグ3回、FAカップ(FA Cup)は最多となる7度の優勝を果たし、2003-04シーズンには無敗のリーグ制覇も達成した。試合後には、その偉業を記念してクラブに贈られた記念の金のトロフィーが長年スタッフとしてともに働いたボブ・ウィルソン(Bob Wilson)氏とパット・ライス(Pat Rice)氏から監督に手渡された。

 その「無敵」のシーズン以降はプレミア制覇から遠ざかり、ファンは国内リーグとチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)のタイトルに手が届かないチームに不満をためるようになっていった。それでもチームが強いアーセナルの特徴であり、魅力的なブランドでもある攻撃サッカーを披露するなか、多くのサポーターは、そのスタイルを築き上げた人物にふさわしい形でベンゲル監督を送り出した。

 ベンゲル監督はファンからの喝采について「常に満足ではなかったにしても、私を尊重し、私がチームにささげてきた努力を認めてくれたということだろう」と話している。

「私には、サッカーのプレースタイルに関する確かな信念がある。私が目指すのは、常にスタイルの伴った勝利を挙げることだ。私は、ビッグクラブにはその責任があると思っている。クラブへやって来るサポーターに、特別な体験を提供する責任がある」 (c)AFP/Kieran CANNING