【4月9日 AFP】日本サッカー協会(JFA)は9日、ヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)監督を解任し、後任に西野朗(Akira Nishino)氏が就任すると発表した。

 ハリルホジッチ監督は先日行われた国際親善試合でウクライナに敗戦、そしてマリとも引き分けに終わるなど、一連の成績不振で窮地に陥っていたが、JFAの田嶋幸三(Kozo Tashima)会長は、「選手とのコミュニケーションや信頼関係の部分が薄れてきたこと」を解任理由に挙げた。

 一方、W杯ロシア大会(2018 World Cup)開幕をわずか2か月後に控える中で、日本代表監督への電撃就任が決まった63歳の西野氏は、指導者として数々の国内タイトルを手にしてきただけでなく、1996年アトランタ五輪ではブラジル代表を1-0で破り、日本サッカー史に残る金星を奪った。

 西野氏にはコロンビアとのグループリーグ初戦までわずか70日しか与えられないことになるが、田嶋会長はこの日「W杯まで2か月しかないことを考慮し、新監督は内部からの昇格しかないと考えた」と報道陣に語った。

 現役時代は日本代表のMFとして12試合に出場した西野氏は、2008年にJリーグ1部(J1)のガンバ大阪(Gamba Osaka)をクラブ史上初のAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League)制覇に導いた手腕で知られる。

 その後に出場したクラブW杯(FIFA Club World Cup)の準決勝では、3-5で敗れはしたものの、当時クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)やライアン・ギグス(Ryan Giggs)氏、ウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)らを擁したイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を相手にクラブ史に残る熱戦を繰り広げた。(c)AFP/Hiroshi HIYAMA/Richard CARTER