【12月19日 AFP】オーストラリアで、北朝鮮の諜報(ちょうほう)員とされる男が逮捕された事件に関連し、地元メディアは19日、警察が男の逮捕の3日前に、逮捕作戦の詳細をソーシャルメディア上で誤ってライブ配信していたと報じた。

 当局が「北朝鮮に忠実な諜報員」とするこのシドニー在住の男は16日、国際社会の対北制裁に違反し、北朝鮮の資金源とする目的でミサイル部品や技術の闇取引を企図していた疑いで逮捕された。

 事件に関し、地元紙ウエスト・オーストラリアン(West Australian)は19日、オーストラリア連邦警察(AFP)職員らの13日の会話が、逮捕のタイミングも含めてツイッター(Twitter)の動画中継アプリ「ペリスコープ(Periscope)」で1分間生配信されたと伝えた。

 この会話を聞いた同紙によると、多勢での一斉銃撃ではなく、6人程度の人員と鑑識の車で向かうといった提案もあったという。

 ツイートそのものは削除されたにもかかわらずライブ配信は続き、40人のユーザーが視聴。結局動画そのものが削除されたのは同紙が連邦警察に通報してからで、同紙は容疑者の身元の詳細が公表されなかったのは運が良かったにすぎないと指摘している。

 これについて連邦警察側は、「ソーシャルメディア配信用機器の試験」中に、会話の一部が誤配信されたことを認めた。(c)AFP