【9月4日 CNS】中国教育部によると、同部が統一編纂した義務教育、道徳、法治、国語、歴史などの教科書が、1日から全国で使用され始めた。

 国語に関しては、「魯迅(Lu Xun)の作品が国語の教材から消える」などと、中国世論では数年来の騒ぎになっていた。新しい国語教材の編集長、北京大学(Peking University)中国語言文学科の温儒敏(Wen Rumin)教授はCNSの取材に対し、「そんなことはない」と否定した。

 新しい国語の教材の内容は、「国語の素養」と「人文精神」の2つを組み合わせた方式で編成されている。「国語の素養」の要点は聴く、言う、読む、書くという基本的な知識と能力で、「人文精神」の要点は選ばれた文章の思想性で、国語教育の独特の価値観を発揮し、文化力で人を育てることにある。また、漢詩文の数を増やした。小学校の国語の古詩文には129編、中学生の国語の古詩文は132編が採用されている。

 温教授によると、新国語教材の中で、魯迅作品は小学校教材が『少年閏土(日本語訳・少年ルントウ)』など2編と、中学校教材は『从百草園到三味本屋(日本語題・百草園から三書屋)』など6編が選定され、過去の教材と同程度ある。温教授は「ここ十数年間で、教科書の内容が変わった。魯迅の作品もそれなりに減っているが、消した作品は選択履修教材に入れた。結果として、新しい教科書の中に魯迅の作品は一定の割合を保留している」と話す。(c)CNS/JCM/AFPBB News