【6月21日 AFP】米国プロフットボール殿堂(Pro Football Hall of Fame)入りを果たしているウォーレン・サップ(Warren Sapp)氏が20日、記憶喪失を患っていることを告白し、死後には自身の脳を研究機関に提供すると語った。

 ウェブサイトのザ・プレイヤーズ・トリビューン(The Players' Tribune)で症状を明かした現在44歳のサップ氏は、アメリカンフットボールという競技が「自分がプレーしていた時代よりも良い状態」になってほしいという。

 現役時代に負った頭部外傷や、脳振とうによる精神の異常を公表した新たな米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)元選手となったサップ氏は「現役生活で受けた衝撃の影響を感じ始めた。私の記憶力は、もはや以前のそれとは異なる。自分の脳が低下していると考えるのは怖いが、買い物リストや、何千回も訪ねた友達の家までの行き方といったものは、まだ氷山の一角なのかもしれない」とつづった。

 NFLで通算13シーズンを過ごしたサップ氏はまた「脳振とうや慢性外傷性脳症(CTE)、そして未来の選手たちのために、どのようにして競技をより良いものにしていくかという話になれば、私も一言意見を述べたい」と続け、死後は脳振とうの研究機関に脳を提供すると話した。

 サップ氏は2007年に現役を退くまで、タンパベイ・バッカニアーズ(Tampa Bay Buccaneers)で9シーズン、オークランド・レイダース(Oakland Raiders)で4シーズンにわたり活躍した。(c)AFP