【2月21日 AFP】ラグビー元ニュージーランド代表のダン・カーター(Dan Carter)が20日、先日フランスの首都パリ(Paris)市内で飲酒運転により車両を止められことを受け、高級自動車メーカーのランドローバー(Land Rover)からスポンサー契約を解除されたことを公表した。

 ラグビーW杯(Rugby World Cup)で2度の優勝を誇り、現在フランスリーグ、トップ14の王者ラシン92(Racing 92)でプレーするカーターは、すでにこの件について「大きな判断ミスがあった」ことを認めていた。

 問題行為について各スポンサーと話し合ったと明かしたカーターはフェイスブック(Facebook)で、「当然のことながら、ランドローバー社には飲酒運転を言語道断だとみなし、私との契約を打ち切る正当な理由がある。この対応については全面的に理解していると同時に、彼らをこのような状況に追い込んでしまったことに失望している」と述べた。

 34歳のカーターは、ニュージーランドで最も市場価値の高いアスリートとして知られており、下着からクレジットカード、そしてエアコンに至るまで、さまざまな広告塔を務めている。

 カーターは今月15日夜、パリ市内の検問でアルコール血中濃度が1リットル当たり0.8グラムだったことが確認された。この違反で6点の減点が科されることになるとみられているが、仮に起訴された場合、4500ユーロ(約54万円)の罰金か禁錮2年の刑が科される可能性がある。

 週末のフェイスブックで、現在はニュージーランドに帰国中で、自分がしてしまったことをまだ悔やんでいると明かしたカーターは、「計画では楽しい休暇になるはずだった。家族と再会して、いかに大きな間違いを犯してしまったのか改めて実感している。#dontdrinkanddrive(飲んだら乗るな)」とつづった。

 ワールドラグビー(World Rugby)の年間最優秀選手賞に通算3度選出されているカーターは、史上最高のスタンドオフとして評価されており、2015年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)では、2011年大会に続いて優勝を経験。オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)の一員として112試合に出場し、テストマッチ歴代最多の1598得点を記録している。(c)AFP