【12月2日 AFP】大韓体育会(KOC)は2日、2018年平昌冬季五輪に向けて海外選手の才能を代表チームに取り込む一環として、女子リュージュのドイツ人選手を帰化させると発表した。

 KOCの広報担当は、「韓国法務部が、大韓体育会によるアイリーン・フリッシュ(Aileen Frisch)の帰化推薦を承認した」とコメント。フリッシュは今月中に行われる最終面接に合格しなければならないという。

 面接を通過すればフリッシュは二重国籍が認められることになり、来年1月からは平昌五輪を含む国際大会に韓国代表として出場することが可能となる。

 ジュニア時代に国際大会でいくつもの金メダルを獲得している24歳のフリッシュは、昨季ドイツ代表の選考から漏れたことを受け、現役を引退していた。昨年、フリッシュは韓国側から帰化の提案を受けていた。

 韓国リュージュ連盟(KLF)の役員は、「ドイツ代表の座を争う戦いは激しい。なので、選手は他国からでも喜んで五輪で戦う」とコメントしている。

 ドイツ勢は2014年ソチ冬季五輪リュージュ競技の全種目で金メダルを獲得している一方、韓国は国内初のリュージュコースが建設されたばかりとなっている。

 初の冬季五輪開催に向けて準備を進める中、韓国は代表チームの競技力を高めてメダル獲得の可能性を広げるため、海外に目を向けている。

 4月にはロシアのバイアスロン選手2人が韓国籍を取得しており、アイスホッケー代表には6人の帰化選手がいる。また、米国とロシアのアイスダンス選手2人が、帰化申請を行っている。

 帰化選手の流入は、国がメダルを買収しようとしているもので、韓国人選手が五輪に出場する機会を奪うものだと批判の声が上がっているが、KOCの広報担当はこれを否定している。

「平昌五輪の開催国として、われわれは一定レベルのパフォーマンスをしなければならない。刺激を受けた地元選手のパフォーマンスが向上して、韓国選手団全体のパフォーマンスもそれに引っ張られるというようなプラスの側面もある」 (c)AFP