【11月25日 AFP】麻薬がらみの暴力と銃撃事件が後を絶たないメキシコ北東部マタモロス(Matamoros)で、GPS発信機能と警報システムを備えた防弾仕様のリュックサックを11歳の少年が開発した。

 地元メディアによると、このリュックサックを開発したのはマタモロスで暮らすフアン・ダビド・エルナンデス(Juan David Hernandez)さんで、同国北部タマウリパス(Tamaulipas)州で行われた科学展で発表した。背部に「セキュリティーバックパック」と記されたバッグには、銃弾が貫通するのを防ぐための鉄板に加え、警報装置、GPS発信機、反射板や携帯電話の充電器なども装備されており、重さは5キロほどあるという。

 エルナンデスさんは日刊紙エルウニベルサル(El Universal)に対し、バッグを発明した理由について「いつ流れ弾に当たったり、銃撃戦の真っただ中に置かれてしまうか分からないから、自分や他の生徒たちを銃撃から守るものの開発に取り組んだ」と語った。エルナンデスさんと同じ学校の生徒たちも、校外で発生した銃撃でその場に伏せなければならない事態に遭遇したことがあったという。

 エルナンデスさんによると、バッグの製作には48~72ドル(約5400~8100円)ほどかかったという。(c)AFP