【11月18日 AFP】ボクシングの元世界王者で、2015年に無敗のまま現役を引退したフロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.)氏が、引退生活に満足していることを明らかにし、リング復帰への渇望もなく、世界中を旅することが楽しくて仕方がないと語っている。

 メイウェザー氏は米紙USAトゥデー(USA Today)のインタビューに応じ、新たな試合で得られるファイトマネーや栄光を必要としておらず、特に1年半前に倒したフィリピンのアイコン、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)との再戦にはまったく興味がないと語った。

「ボクシングというスポーツでは、多くの選手が引退を望んでいる。しかし、そうせざるを得ないので戦わなければならない。私はもう戦う必要はない。パッキャオとの対戦で3億ドル(約330億円)も稼いだから、もう十分だ。前に話した通り、私は現状に満足している。改めて言うが、金が私をつくるのではない。私が金をつくるのだ。私は裕福だ。これから賢く過ごすよ。話した通り、これまでの自分のキャリアに満足しているんだ」

 現在39歳のメイウェザー氏は、娘と一緒に「最後の時間で、何か違うことをする」ために、今月米ラスベガス(Las Vegas)でパッキャオがジェシー・バルガス(Jessie Vargas、米国)を下した試合を観戦したと明かした。

 昨年9月に行われたアンドレ・ベルト(Andre Berto、米国)戦で勝利を収め、通算49勝無敗で現役を引退したメイウェザー氏だが、その後も復帰への扉は「全面的に」開いていると話し、パッキャオとの再戦をほのめかしていた。

 復帰の可能性について、メイウェザー氏はその日の気分で違う考えを示していることを認め、「日によって、私は違うことを話す。日が変われば、気分は変わるものだ。フロイド・メイウェザーの話は矛盾しているかって? その通りだ。だから、自分でも話の筋が通っていないことは分かっているし、自分はクレイジーなわけじゃない」と弁解した。

 さらに、通算50勝無敗の記録がつくられる可能性が低いことについては、「私はただの人間で完璧ではない。神がただ一つだけ完璧につくったもの。それはボクシングの私の通算成績だ」と語った。(c)AFP