【10月13日 AFP】2016年UCIロード世界選手権大会(2016 UCI Road World Championships)は12日、男子エリート個人タイムトライアルが行われ、ドイツのトニー・マルティン(Tony Martin)が歴代最多タイとなる通算4度目の優勝を飾った。

 前回王者のヴァシリ・キリエンカ(Vasil Kiryienka、ベラルーシ)がマルティンと45秒差の2位、ホナタン・カストロビエホ(Jonathan Castroviejo、スペイン)が2位から25秒差の3位に入った。

 2011年大会から3連覇を果たしたマルティンは、ファビアン・カンチェラーラ(Fabian Cancellara、スイス)と並び、通算4個目の同タイトルを手にした史上2人目の選手となった。

 66人が出走した40キロのレースを制したマルティンはレース後、「驚いている。信じられないよ。誰もが知っているように、今年の僕は成績が振るわなかった。だけど、これですべてが報われたよ。このコースは僕のためにつくられたんだ」と喜んだ。

 リオデジャネイロ五輪の男子個人タイムトライアルで銀メダルに輝き、レース前には優勝候補の一人に挙げられていたトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)は、トップから2分以上遅れて11位に終わっている。

 5位に入ったアイルアンドのライアン・マレン(Ryan Mullen)が長時間にわたり先導するという意外なレース展開となる中、これがエティックス・クイックステップ(Etixx-Quick Step)での最後のレースとなったマルティンは、チームトライアルに続き、今週に入って2個目の金メダルを獲得した。

 マルティンは報道陣に対し、デンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)で開催された2011年大会で手にした初勝利が最も特別なものだと話す一方で、カンチェラーラと分け合っている記録の更新に意欲をみせている。

「5度目も6度目も目指す気は満々だよ。まだキャリアは終わりに近づいていないし、タイトルの数を増やすモチベーションも高まっている」

(c)AFP/David HARDING