【8月19日 AFP】(更新)ブラジル警察当局は18日、リオデジャネイロ五輪に出場した競泳米国代表のライアン・ロクテ(Ryan Lochte)ら4選手が強盗被害に遭った事実はなかったと発表した。4人は事件があったとされていた夜、ガソリンスタンドのトイレで破壊行為に及んだ後、逃走を図ったとみられるという。

 リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)警察のフェルナンド・ベローゾ(Fernando Veloso)署長は記者会見で、「選手らが話しているような強盗事件はなかった」と述べた。

 同署長によると、ロクテとジャック・コンガー(Jack Conger)、ジョセフ・ベンツ(Gunnar Bentz)、ジミー・ファーゲン(James Feigen)の4選手は、タクシーで移動中にガソリンスタンドに立ち寄り、トイレで破壊行為に及んだとみられ、その後、警備員によって身柄を拘束される様子が防犯カメラの映像に収められていた。

 ロクテは当時、酒に酔っていたとみられる。4人には、警備員に拘束される前、タクシーに乗ってその場を立ち去ろうとした疑いが持たれている。

 事件を捏造(ねつぞう)した疑いがかけられている4人に対し、今後何らかの刑事責任を問うかどうかは決まっていないという。4人のうち、コンガーとベンツは17日夜、米国へ向け離陸直前だった航空機から降ろされ、事情聴取のため身柄を拘束された。ロクテはすでに米国に帰国。ファーゲンは現在もブラジル国内に滞在している。

 ロクテらが強盗被害に遭ったとのニュースは、リオ五輪運営側にとって大きな失態となっていた。ベローゾ署長は、4人はリオ市に謝罪するべきだと述べている。(c)AFP