裸足とシューズで速いのは? リオ五輪がもっと楽しくなるスポーツの科学
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■水泳―S字対I字
水泳の自由形で、腕で水をかく力が勝負のポイントなのは言うまでもない。しかし現在では、筋力だけでなく「かき形」がカギになるということが、研究によって判明している。
S字か、それともI字か。この長年の論争に終止符を打つべく、日本とオーストラリアの研究チームは、クロールの動きを比較してきた。ロボットアームにさまざまな動きをさせ、かく力の強さと腕の周りの水の流れを測定したのだ。
I字形では、腕が水の中をまっすぐ進むのに対し、S字形では2度曲線を描く。頭に近いところから入って外へ膨らみ、内へ戻った後、再び外へ動きながら水の外へ出る。
1960年代から70年代に主流だったこのS字形は、今ではほとんど採用されなくなったが、それでも研究によれば、種目によっては活躍の場があるという。
研究の主筆を務めた筑波大学(University of Tsukuba)の高木英樹(Hideki Takagi)教授は、「中・長距離にはS字形の方が向いています。逆に短距離はI字形の方がいいでしょう」と話す。
教授によれば、S字形は肉体にかかる負荷が小さいながらも大きな推進力が働くのに対して、I字形はエネルギー効率を度外視するかわりに、瞬間的な最大速度を出せるのだという。
