【5月9日 AFP】(更新、写真追加)英国放送協会(BBC)は9日、北朝鮮で取材していたBBC記者が同国当局に身柄を拘束され、8時間に及ぶ尋問を受けた後、国外追放処分を受けたと発表した。朝鮮労働党大会の直前の状況を伝えた報道が問題視されたという。

 BBCウェブサイトによると、ルパート・ウィングフィールドヘイズ(Rupert Wingfield-Hayes)東京特派員は6日、平壌(Pyongyang)の空港でBBC取材スタッフ2人と共に出国する直前に身柄を拘束され、8時間にわたって尋問された。訪問先の病院の信ぴょう性を疑う報道が問題視されたようだという。

 平壌で取材中の別のBBC記者によれば、ウィングフィールドヘイズ記者はホテルに連行され、治安当局の尋問を受けた後、声明に署名させられ、7日朝に解放されたという。

 中国の国営新華社(Xinhua)通信は、北朝鮮当局が9日に記者会見を開き、ウィングフィールドヘイズ記者について「DPRK(朝鮮民主主義人民共和国)の体制を攻撃し、客観的でない報道を行った」ため国外追放されたと発表した、と伝えている。

 ウィングフィールドヘイズ記者ら3人のBBC取材チームは、朝鮮労働党大会の開催に先立ち、ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)受賞者らによる研究目的の北朝鮮訪問に同行して平壌入りしていた。(c)AFP