【5月6日 AFP】欧州を歴訪中の安倍晋三(Shinzo Abe)首相は5日、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相と首都ロンドン(London)の首相官邸で共同記者会見し、6月に行われる国民投票で英国の欧州連合(EU)離脱が決まれば、日本からの「投資先としての魅力を失うだろう」と述べた。

 キャメロン首相との会談後に行った共同記者会見で安倍首相は、多くの日本企業が英国に拠点を置いているのは、英国をEU圏への入り口とみなしているためだと指摘した。

 さらに安倍首相は、日本は非常に明確に英国のEU残留を望むという見方を示し、「世界にとって、強いEUに英国がある方が良い」と指摘した。

 EU残留を希望するキャメロン首相は「日本は英国の繁栄に大きく影響する国だ」と述べた。

 訪英してEU残留への支持を表明した国家首脳は安倍首相が初めてではない。先月にはバラク・オバマ(Barack Obama)大統領も、英国がEUに残留すれば世界に対する影響力が拡大するが、離脱すれば貿易協定の調印時に「列の後ろ」に回ることになると話していた。

 安倍首相は今月26・27日に開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の準備として、伊・仏・ベルギー・独を歴訪。首相はこのサミットについて、世界の経済と安全に焦点を置くものになるとしている。

 安倍首相は6日にロシアを訪問し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談することになっている。(c)AFP/Robin MILLARD