【5月5日 AFP】ドイツを訪問した安倍晋三(Shinzo Abe)首相は4日、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相と会談し、今月末に伊勢志摩で開かれる先進7か国(G7)首脳会議(サミット)を前に世界経済対策を協議したが、見解の一致には至らなかった。

 ベルリン(Berlin)北郊の迎賓館で行われた首脳会談で、安倍首相は大規模な財政出動の必要性を改めて強調した。

 これに対しメルケル首相は、欧州一の経済大国としてドイツは既に十分な景気刺激策を実施していると発言。昨年約100万人の移民・難民を受け入れたことで、新たな経済活動も生まれていると指摘した。

「我が国は昨年、大量の難民を受け入れて国内需要が活性化した。私の考えでは、これは世界経済の発展に多いに貢献したと思う」とメルケル首相は語り、ドイツ政府としては構造改革、独立した中央銀行の金融政策、デジタルインフラ投資などの財政政策の3つを組み合わせた戦略を支持すると述べた。(c)AFP/Frank ZELLER