53歳のピアース、「イングランド最悪」のクラブで現役復帰
このニュースをシェア

【3月13日 AFP】サッカー元イングランド代表主将のスチュアート・ピアース(Stuart Pearce)が12日、「イングランド最悪」とやゆされるノンリーグのチームに手を差し伸べるため、53歳で現役復帰を果たした。
左サイドバックのピアースは、13部に相当するイングランド南西部のグロスターシャー・ノーザン・シニアリーグ2部のロングフォードAFC(Longford AFC)の選手として、ワットン・ローバーズ(Wotton Rovers)戦の後半に途中出場した。
この日を前に、今季22戦22敗で得失点差マイナス190としていたロングフォードは、かつて激しいタックルで鳴らし、「サイコ(Pshyco)」のニックネームを持つピアースが潮目を変えることに期待をかけていた。ピアースの加入が1月に発表されてからチームのパフォーマンスは向上したものの、チームの黒星は続いていた。
そして、イングランド代表の伝説的な選手が出場したもののロングフォードはPKで得点を許し、ワットンに0-1で敗れた。
ピアースは試合後に「ピッチに戻れたことは素晴らしいことだ」と語った。
「選手は見事に全力を傾けていた。結果は残念だったが、勝利はいつだって簡単なことではない。自信が上向いているのが目に見えるし、懸命になって順位表を上がり始めることができればね」
ピアースはイングランド代表として、1990年のW杯イタリア大会でチームの4強入りに貢献。母国開催だった1996年の欧州選手権でも、同じくベスト4入りしたチームの一員としてプレーした。
イングランド代表で78キャップを誇るピアースだが、キャリアの出発点はノンリーグのクラブ、ロンドン(London)北西部のウェルドストーンFC(Wealdstone FC)だった。
ノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)で500試合以上に出場したピアースは、コベントリー・シティ(Coventry City)やニューカッスル(Newcastle United)、ウェストハム(West Ham)、マンチェスター・シティ(Manchester City)などでキャリアを過ごした。
引退後はフォレストやマンチェスター・シティ、ロンドン五輪の男子英国代表チーム、U-21イングランド代表の監督を歴任。ファビオ・カペッロ(Fabio Capello)氏の辞任後にはイングランドA代表の暫定指揮官も務めた。(c)AFP