【2月27日 AFP】ドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2016)は26日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)はオーストラリアのニック・キリオス(Nick Kyrgios)が試合途中で棄権したことで、今季2度目のツアー大会決勝に進出した。

 期待されていた両者の一戦だったが、ワウリンカが6-4、3-0とリードした第2セット途中でキリオスは背中の痛みのため棄権を申し出た。キリオスは第1セットの第7ゲーム終了後に、コート上で治療を受けていた。

 キリオスは試合後、「サーブの状態もあって、試合にインパクトを残すことが全くできそうになかった。今週は毎日気分も優れなかった。ウイルスに感染したみたいだ。最大限の状態のサーブを打てなかったし、どちらにしろ彼(ワウリンカ)は素晴らしいプレーをしていた。正直なところ、ちょっときつかった」とコメントしている。

 キリオスは、来週行われる国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2016)のワールドグループ1回戦の米国戦を控えており、体調を整えるための時間との闘いを強いられている。

 昨年8月に行われたロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2015)での試合中に、キリオスがワウリンカに向かって恋人で女子テニス選手のドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic、クロアチア)に関する性的交友関係を暴露して、それ以来の直接対決となったものの、両者の間に悪感情は見られなかった。

 ワウリンカは、「緊迫感はあった。準決勝だからね。僕は負けたくなかった。勝ちたかった。良いプレーをして決勝に進んで、トロフィーを手にするチャンスが欲しかった。だから、敵対意識はあった。ただ、それ以外は何もなかった。僕としては特別なことはなかったね」

 27日に行われる決勝でワウリンカは、フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)を3-6、7-6、6-1で下したマルコス・バグダティス(Marcos Baghdatis、キプロス)と対戦する。(c)AFP