【2月26日 AFP】ドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2016)は25日、男子シングルス準々決勝が行われ、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が右目の感染症を理由に、フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)との試合を途中棄権した。

 大会第1シードのジョコビッチは、途中で医師の診察を受けながら第1セットを3-6で落とすと、約30分間でコートを去ることになった。

 四大大会(グランドスラム)通算11勝を誇る28歳のジョコビッチが決勝進出を逃すのは、2015年1月のカタール・エクソンモービル・オープン(Qatar ExxonMobil Open 2015)以来。決勝進出の連続記録は17大会で途絶えてしまった。

 サングラスを着用して試合後の記者会見に臨んだジョコビッチは、「目の症状は数日で治まるだろう」とすると、「この先には重要な大会がたくさん控えている。まず来週からは母国で国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2016)に出場し、さらにBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2016)にマイアミ・オープン(Miami Open 2016)。そのあとはクレーコートシーズンが始まる」とコメントした。

「体調は良好だ。こんな形で大会を終えることになって本当に残念だけど、仕方ない」

 一方、第6シードのロペスは、ネットで握手をした時に初めてジョコビッチの問題を知ったという。

「試合前はまったく知らなかったよ。彼の話では、すでに数日前から目に感染症を抱えていたそうだ。史上最高の選手があんな形で試合を棄権しなければならないなんて、とても悲しい」

 試合を棄権するのが2011年のデビスカップ以来となったジョコビッチは、この日9ゲームを戦い18本のアンフォーストエラーを記録した。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)覇者で、前日にキャリア通算700勝を達成したばかりのジョコビッチは、ファンのブーイングを受けながら、2016年シーズン15戦目にして初の黒星を喫したコートを後にした。(c)AFP/Scott WILLIAMS