【2月10日 AFP】2015年に起きたサメに人間が襲われる事故は、世界で98件に上り、過去最高となった。米国の大学が9日、明らかにした。海水温の上昇と海を訪れた人が増えたことが原因と考えられるという。

 1958年からサメの襲撃に関するデータを収集している米フロリダ大学(University of Florida)の「国際サメ被害目録(ISAF)」責任者、ジョージ・バージス(George Burgess)氏によると、死亡事故はこのうち6件のみだったという。これは過去10年間の平均的な数字だった。

 発生件数を国別でみると、米国が最多の59件を数え、オーストラリアの18件と南アフリカの8件がそれに次いでいる。

 米国での襲撃件数のうち、30件は南東部のフロリダ(Florida)州で発生していたが、死亡事故が起きたのはハワイ(Hawaii)州だけだった。

 バージス氏によると、襲撃件数の増加は、気候変動に起因する海水温上昇で、サメの行動範囲が南北ともにさらに広がったことが原因の可能性があるという。 また昨年は、エルニーニョの影響で海水温が上がり、海を訪れる人の数も多かったとされる。

 これまでの最多襲撃記録は2000年の88件だった。(c)AFP