■「中途半端な存在」

 11月に行われたハイレ・セラシエ1世即位85年の記念行事では、シャシャマネの街中にレゲエ音楽が流れ、教会では讃美歌が歌われた。そして周辺にはマリフアナの匂いが漂っていた。

 ラスタファリ運動を率いるポール・ファング(Paul Phang)さんは、「われわれはジャマイカ人でも米国人でもない、生粋のエチオピア人として認められたいんだ!」と訴える。「過去数十年、われわれは国外追放されていない。これは認められているということを意味するはずだ」

 しかし、彼らが存在しているのは、あくまで法的に曖昧な場所である。

 クシュさんは「われわれが求めるのは基本的人権。子どもたちに、『君たちの国だよ』と話せるようにならなければ。子どもたちはここで生まれても、無国籍者として扱われる。ここでの身分証明も、親の出身国での身分証明も持つことができない。われわれは中途半端な存在となっている」と自分たちが置かれた状況について説明した。(c)AFP/Justine BOULO