【12月14日 AFP】13日に行われたフランス地方選挙の第2回投票は、1週間前の第1回投票で記録的結果を残していた極右政党の国民戦線(FN)が、全ての地域圏で勝利を逃す結果となった。

 FNには、今回の選挙を2017年大統領選挙でのマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首(47)勝利への足掛かりとする狙いがあった。

 だがルペン党首が出馬した北部ノール・パ・ド・カレー・ピカルディ(Nord-Pas-de-Calais-Picardie)地域圏では、与党・社会党が第2回投票を辞退し、ルペン氏は他の右派野党に敗北。また、先週の第1回投票でリゾート都市コートダジュール(Cote d'Azur)を有する南部の地域圏で首位の結果を残していたルペン党首のめいのマリオン・マレシャルルペン(Marion Marechal-Le Pen)副党首(26)も、右派勢力に敗北したことが明らかとなった。

 FNは、停滞する経済に対する怒りと先月13日に起き130人が死亡したパリ(Paris)同時テロ事件によって広がった不安に後押しされ、6日の第1回投票で全13地域圏のうち6地域圏で首位となった。だが、同事件からちょうど1か月後に行われた今回の第2回投票では、大勢の有権者が投票所に足を運び(投票率は約58%だった)、FNの勝利を再び寸前で防止した。

 フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領の社会党は、少なくとも5地域圏で勝利したもよう。一方、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前大統領の中道右派連合は7地域圏で優勢となっている。(c)AFP