【11月7日 AFP】「フランス史上最も人気のない大統領」とされるフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領が、5年の任期の折り返し地点に立った6日、異例のゴールデンタイムのテレビでのインタビューに応じた。同大統領はこれまでに過ちを犯し今は「どうにかしのいでいる」状態だと認め、危機に直面している同国の改革を断行するため「任期を全うする」という決意を表明した。

 数々の苦難の波にさらされ、世論調査で史上最低の支持率となったオランド氏は守りの構えでインタビューに臨み、「私は(非難や批評に対して)ずぶとくなりました。過去2年半、どうにかしのいできたのです。過ちも犯しました。とはいえ過ちを犯したことのない人などいるでしょうか?」と語った。

 失業率が下がる兆しが見えない一方、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏率いる極右政党・国民戦線(National FrontFN)の勢いが徐々に強まる中に行われたこのインタビューは、フランス国内ではオランド氏が大統領としてのイメージアップを図るため最後の機会だと受け止められた。

 自らを「ミスター普通」と呼ぶオランド氏の支持率は史上最低の12%。実に国民の97%が、経済の低迷はオランド氏の失政のせいだと考え、また国民の10人に8人以上は、オランド氏に2017年の次期大統領選への出馬を断念してほしいと願っている。

 オランド大統領の経済面の実績は悲惨だ。大統領に就任してからの30か月のうち27か月は失業率が上昇し、経済はゼロ成長を続けている。

 オランド氏は、「『5年ではできませんでしたが、その次の5年ではやって見せます』と国民の皆さんに言えるでしょうか?そんな理屈が通るはずはありません。もし任期の終わりまでに(失業率引き下げを)達成できないまま、2017年に国民の皆さんの前に立つことができるでしょうか?国民の態度は硬化したままでしょう、それももっともだと思います」と語り、任期の終わりまでに失業率を下げることができなければ、次期大統領選への立候補を見送る意向を改めて示した。(c)AFP/Richard CARTER, Marianne BARRIAUX