【12月7日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長から、不正に金銭を受け取っていた疑いが持たれている欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ(Michel Platini)会長について、金銭は仕事の報酬だとするプラティニ氏の主張を裏付けるような書類が残っていることがわかった。6日、仏紙が報じた。

 フランスの週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche)は6日、1998年のUEFA総会で配られた書類を入手し、FIFAのアドバイザーとして働く際の年俸として「100万スイスフラン(約1億2000万円)」を受け取っていたとするプラティニ氏の発言に合致する記載があると報じた。

 同紙によれば書類は1998年11月12日、スウェーデンのストックホルム(Stockholm)で行われたUEFAの総会で役員に配られたもので、「諜報部のメモのようなもの」だという。

 その書類を見る限り、同年6月に初めてFIFA会長に当選したブラッター氏が、「プラティニ氏がいずれFIFAのスポーティングディレクターに就任し、FIFAの一員となることをその時点で明かしていた」ことがわかるという。

 また書類には、プラティニ氏が「パリ(Paris)で仕事をすることを望んでおり、年俸は100万スイスフランという話が出ている」とも記載されているという。

 プラティニ氏については現在、2002年の仕事の報酬として、ブラッター会長から2011年に200万ドル(約2億5000万円)を受け取ったとされる行為が、犯罪にあたるとして捜査の対象になっている。

 総会に参加していたのは、当時のUEFA会長であるスウェーデンのレナート・ヨハンソン(Lennart Johansson)氏、ドイツのエジディウス・ブラウン(Egidius Braun)氏とゲルハルト・アイクナー(Gerhard Aigner)氏、イタリアのアントニオ・マタッレーゼ(Antonio Matarrese)氏、トルコのセネス・エルジク(Senes Erzik)氏、そしてノルウェーのペア・ラウン・オムダル(Norwegian Per Ravn Omdal)氏。

 同紙によれば、このうちヨハンソン氏、マタッレーゼ氏、エルジク氏の3人は、FIFAのメンバーだった。ヨハンソン氏は1998年のFIFA会長選で、プラティニ氏も支持していたブラッター氏に敗れた。

 2016年2月に行われる会長選に向けては、プラティニ氏はブラッター会長とともに90日間の暫定的な活動禁止処分を下されている。(c)AFP