【12月3日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ2部の試合で、女性審判に対し「男子サッカーに女の出る幕はない」と発言した選手が、女子サッカーの試合で審判を務めるという異例の処分を言い渡された。

 フォルトゥナ・デュッセルドルフ(Fortuna Dusseldorf 1895)に所属するケレム・デミルバイ(Kerem Demirbay)は、先週末に2-1で勝利したFSVフランクフルト(FSV Frankfurt)戦で、2枚目のイエローカードを提示されて退場を命じられると、ビビアナ・シュタインハウス(Bibiana Steinhaus)主審に不適切な発言をして、すぐさまドイツサッカー連盟(DFB)への弁明を余儀なくされた。

 試合でフォルトゥナの全2得点を挙げたスター選手のデミルバイだが、「シュタインハウスさんには、個人的に謝罪しました。彼女は許してくれたので、ほっとしています」と、自分の行いに過ちがあったことを認めている。

 DFBも問題の場面を検証しているというが、所属クラブのフォルトゥナは、異例の処分を言い渡した。

 フォルトゥナの暫定最高経営責任者(CEO)は、「女性に対して正当な見方をしていることを証明するため、女子の試合で審判を務めるのは良い機会だろう」と話した。

 シュタインハウス主審は、2011年に女子サッカーW杯ドイツ大会(FIFA Women's World Cup 2011)決勝の日本対米国で主審を務めただけでなく、2012年のロンドン五輪でも笛を吹いた経験がある。

 22歳のデミルバイは、フェイスブック(Facebook)を通じて、「シュタインハウスさんへの発言を心から謝罪します。あんなことを言うべきではありませんでした。なぜなら、私は女性に対してあのような感情を持っていないからです」と釈明している。(c)AFP